2011年2月13日日曜日

ふぐの白子、克服!

ほとんど食べ物に好き嫌いの無い私ですが、少し前まで唯一というか唯二、苦手な食べ物がありました。
それは、「ナマコ」と「白子」です。
実際は白子だったのですが、どっちがどっちだかわからなかったので両方を苦手なものとしていました。
二年ぐらい前、ナマコをいただく機会があって、酢の物でいただいたら、なんのなんの、さっぱりして美味しいじゃないの!
私が想像していたものと違ってコリコリとしてむしろ好きな味だということが判りました。
ただ、見た目がかなりグロテスクなのでなんとなく美味しくなさそう・・・と思っていたみたいです。

で、私の記憶として、「これだけは無理!」っと思った食べ物は「ふぐの白子」だという事が判りました。
多分、ふぐに限らず、「白子」と呼ばれるものは全て苦手だったのだと思いますが、過去に食べて、「無理!」っと思ったのは間違いなく「ふぐの白子」です。

独身の頃、よく(でもないけど)家族でふぐ料理を食べに行くことがありました。
今考えれば贅沢だったのかもしれませんが、父がふぐ料理が好きだったため、何かあると行きつけのふぐ料理屋に連れて行ってもらいました。

「てっさ」にしろ「てっちり」にしろ「ふぐ雑炊」にしろ、大抵のふぐ料理は大好きなのですが、色々食べてお腹一杯の時に「これ食べてみる?」と父に勧められたのがその「白子」で、
そのぷっくりと真っ白で温泉玉子のような食べ物は口にすると、こっくりトロッとなんとも言えず濃厚な味で、一瞬美味しい!と思ったのもつかの間、それがふぐの「精巣」と聞いたとたん、 「おえっ!」となってしまったのです(涙)
年頃でしたからね、それが精子を作る精巣だと思ったら、たとえふぐの精巣であろうが、色々な事が頭をよぎってとても食べる気にはならなくなったのでしょう^^;
そりゃ、濃厚で良質なたんぱく質である事は間違いないけど、ちょっとね・・・って感じでした。

あれから何十年後の昨日、ついにこの「白子」を克服することとなりました。
白子を食べるつもりではなく、「ふぐ天丼」をいただこうと、友達と神楽坂に行ったのでした。

「ふぐ天丼」とは 名前の通り、ふぐのてんぷらの入った天丼のことです。
ふぐ料理というと高そうですが、880円で食べられる「ふぐ天丼」を見つけたというので、前々から食べに行きたいと思っていました。
たまたま、友達と食べたいタイミングが合ったので、まだ雪が散らつく寒い中、「ふぐ天丼」目的に神奈川くんだりから出て行きました。(汗)

友達は前回「ふぐ天丼」を食べているので、「ふぐの白子」が今回の目的でした。
私はちょっと・・・と思いながらも恐いもの見たさ的に食べてみたい気持ちになっていました。

行ったお店は神楽坂の毘沙門天近くの 玄品ふぐというとらふぐ料理のチェーン店です。
ふぐは高い!と思いがちですが、ここはリーズナブルで、ランチ時のメニューはさらにお手頃で以下の「ふぐ天丼」が880円でした。

 手前の赤いのは紅生姜のてんぷらです。
あと、しし唐、なす、かぼちゃ 、ゆで卵のてんぷら(!)
当然ふぐのてんぷらが5個ほど載ってます。
ゆで卵のてんぷらは、一瞬、白子のてんぷらが載ってるのかと焦りました(汗)んな訳ないよね(笑)

結構なボリュームでお腹一杯!!
なのに、友達は今日はなんとしても「白子」を食べたいと言う。
頼むと、今日はもう品切れ、とのこと。
ふぐ料理屋に来て「白子」が食べられない?それは無いでしょ!?っと友達は引き下がらず、問答した結果、瞬間冷凍したばっかりの白子がある、との事で出してくれることになりました。さすが、言って見るものだね(笑)
今年はふぐの白子は品薄だそうで、多分夜の宴会用にとって置くつもりだったようでした。

出てきた「白子」はこれ!
3個で1680円!
そりゃ、ふぐの白子だものね・・・このくらいはするよね。
あら塩を振った白子を炙って、土鍋で蒸したもの
に酢橘をかけていただきます。

ウン十年ぶりに食べる白子、
おそるおそる一口・・・

舌に絡みつくようにまったりと濃くのある濃厚な生クリームのような、雲丹のようなからすみのようなチーズのような・・・上質なたんぱく質の独特な味わい・・・
昔は食べられなかったまさにこの味!! 今なら食べられる、むしろ好きな味の部類。
お酒の好きな人は熱燗にはぴったりなんだろうなぁ・・・私は飲めないけど。
この味は、確かに今でこそ、食べられる味。大人になって分る味だよなぁ。

また、一つ、美味しいものを知ってしまいました。
これって不幸のはじまりだよね~~~(笑)

こうやって、私はまた一つ苦手な食べ物を克服したのでした。
って事は、私の苦手な食べ物ってあるんだろうか?
有るとすれば、蜂の子とかイナゴとか、そういう虫系の食べ物ぐらいしか無いのじゃなかろうか^^;

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